レジリエンスとは?子供のレジリエンス(折れない心)を育てる方法は?

 

 

レジリエンスという言葉を知っていますか?
レジリエンスは、1990年代から、心理学の世界を中心に注目されるようになった概念で、最近は、テレビでも取り上げられるほど有名になってきました。

私がレジリエンスと言う言葉を初めて知ったのは、尊敬・敬愛する20世紀最良の心理療法家ミルトン・エリクソンです。


心理学用語の一つではありますが、子供の健全な成長を考える上でぜひ知っておきたい大切な概念です。
この記事では、レジリエンスとは何か、子供のレジリエンスを育てる方法について紹介します。

レジリエンスとは


レジリエンス(resilience)とは、

「深刻な状況下にうまく適応していく過程」

「深刻な状況に一時的に適応できなくなっても、そこから立ち直る能力」

「深刻な状況にうまく適応する結果」

のことです。
過程、能力、結果という側面のうち、どこに重点を置くかは研究者によって異なっており、明確な定義は定まっていません。
一般的には、

「ストレスに対する抵抗力」

「ストレスを跳ね返す力」

「落ち込んだ状態から立ち直る力」

という意味で用いられています。
レジリエンスは、もともとは、弾力や跳ね返す力という意味の物理学用語の一つでしたが 「ストレスを受けた時に跳ね返す力」として心理学の世界でも用いられるようになりました。
日本では、「回復力」、「耐久力」、「復元力」と訳されていましたが、現在は、レジリエンスと呼ぶようになっています。

レジリエンスは誰でも持っている能力で、育てることができる。

レジリエンスと横文字で書くと難しそうに見えるかもしれません。
しかし実は、レジリエンスはどんな子供でも多かれ少なかれ持っている能力です。

例えば、極端な話ですが、パパママにテストの点数が悪いことをこっぴどく叱られたとしましょう。
叱られた子供は落ち込みますが、徐々に落ち着いて元の状態に戻るはずです。

これがレジリエンスです。
また、レジリエンスは、周囲の関わり方によって育てられることが分かっており、研究者の間では、レジリエンストレーニングについての研究が進められています。

現代社会でレジリエンスが注目される意味


現代社会は競争社会と言われていますが、競争しているのは大人も子供も一緒です。

進学受験、学業成績、就職など、子供は多くの場面で他人との競争にさらされています。

そのため、他人と協力するよりも、個人の努力で課題達成を目指すようになり、子供一人ひとりが孤立してストレスをため込む傾向があります。
人は、ストレス状況下では自分の殻に閉じこもってしまいがちなので、ますます他人との関わりが減って孤立し、ストレスから立ち直る力が弱まってしまいます。

しかし、競争や孤立、ストレスは現代社会全体が抱える問題なので、すぐに解決することはできません。
そこで、社会を変えるのではなく、子供自身のレジリエンスを育てることで、子供が社会にうまく適応し、日常生活を少しでも快適に過ごせるようにしようという発想が登場し、注目されるようになったのです。

レジリエンスを育てる方法


レジリエンスに関する研究が進むにつれて、レジリエンスに関係する次の要因が明らかになってきました。

自尊心:自分が価値ある存在であると思うことができる気持ち
適応力:周囲の状況に左右されない力
楽観性:物事がうまくいくはずだという明るい見通しを持ち、心配しないこと
良好な人間関係:互いに信頼して心の内を話し合える関係
自己効力感:課題を乗り越えられるという期待や自信
生活習慣の改善:生活リズムを整えること

つまり、レジリエンスを育てるには、この6つの要因を高めることが大切ということです。

レジリエンスを育てる方法:自尊心(自己肯定感)を高める

自尊心は、レジリエンスを育てる基礎となる要因です。
自尊心が低い子供は、ストレス状況に置かれた時に「どうせ自分はダメなんだ。

」と否定的・被害的に受け止めて落ち込んでしまい、なかなか立ち直れません。
子供の自尊心を高める方法は、次のとおりです。

たくさん褒める
「ありがとう」をたくさん伝える
子供の話を親身に聞く
親子で過ごす時間を増やす
パパママがいつでも見守っていることを伝える

子供の自尊心は、パパママが、たくさん褒める。

たくさんありがとうを言うなど肯定的な関わりをすることで高まっていきます。
また、できる限り子供のそばにいて、一緒に遊んだりお話ししたりすることでも、子供は

「自分は大切にされている。」

「いつでも見守ってくれている。」

という感覚を抱くことができます。

レジリエンスを育てる方法:適応力を高める(感情のコントロール)


適応力が低いと、ちょっとした環境や状況の変化に戸惑い、ストレスを抱え込んでしまいます。
適応力を鍛えるには、子供のうちから色々な環境や状況を実際に体験し、挫折や失敗をして、それをパパママの助けを借りて乗り越える経験を積み重ねることです。
ただし、パパママが何でもかんでも先回りして助けてしまうと意味がないので、まずは子供にチャレンジさせて、子供が頼ってきた時に助けてあげることが大切です。

レジリエンスを育てる方法:楽観性を高める


こだわりが強く、完璧主義な子供は、自分で自分を追い込んでストレスを抱え込み、立ち直れなくなることがあります。

子供の楽観性を高めるには、パパママが子供の様子や状況に応じて柔軟に対応してあげることです。
例えば、子供が努力しても課題を達成できずに困っている時に、達成できるまで頑張らせるのではなく、

「これ難しいね~。パパもできないや。」

「また今度頑張ろうか。」

と声をかけてあげることです。
こうした関わりにより、子供は、課題を達成できず悔しい気持ちを抱きつつ

「仕方ない。次、頑張ろう。」

という前向きな諦めの気持ちを持つことができるので、自分で自分を追い込んでストレスをため込まずに済みます。
こうした経験の積み重ねで、別の機会に達成が難しい課題に直面しても、自分を追い込むことなく、「そのうちできるだろう」と考えて気持ちに余裕を持ち続けることができるようになります。

レジリエンスを育てる方法:良好な人間関係


「自尊心を高める」のところでも紹介しましたが、子供は、親と一緒に過ごすだけで安心し、大切にされていると感じることができるものです。
安心感や大切にされているという感覚は、自尊心を高めると同時に他人を信頼する気持ちを持つきっかけとなり、他人を信頼することは、良好な人間関係を築く土台となります。
安心して信頼できる人間関係が築けていれば、ストレス状況でも「自分には大切に思ってくれる人がいる。」と思うことができ、ストレスを跳ね返す力が湧いてきます。

レジリエンスを育てる方法:自己効力感を高める


自己効力感が低い子供は、課題を目の前にすると「こんなのできっこない。」、「無理だ。どうしよう。」と悲観的な気持ちになり、そこから抜け出せなくなってしまいます。
自己効力感を高める主な方法は、次の4つです。

成功体験
代理体験
言葉による説得
情動の喚起

自己効力感が最も高くなるのは、成功体験を積むことです。
ただし、簡単に成功できる体験では効果が薄く、努力して何とか成功する体験である必要があります。

代理体験とは、同じくらいの年齢・能力・立場の子供が、努力して成功するのを見聞きすることで、自分も達成した気分になることです。
言葉による説得とは、他人から評価されたり認められたりすること、情動の喚起とは、物事をやり遂げたことによる達成感や感動、高揚感を自覚することです。

レジリエンスを育てる方法:生活習慣の改善


生活習慣の乱れは、体だけでなく心もむしばみ、気持ちに余裕がなくなったり、感情の起伏が激しくなったりする原因となります。
朝起きて夜寝るという生活リズムを維持し、毎日3回、同じ時間にご飯を食べて、適度な運動をすることで、レジリエンスを高めることに繋がります。

まとめ

レジリエンスについて紹介しました。
レジリエンスという言葉は聞き慣れないかもしれませんが、子供が社会の中で快適に過ごし、健全な成長発達を遂げるために大切な能力です。
最近は、授業でレジリエンストレーニングを取り入れている学校もあり、今後、ますます教育分野に浸透していくことが予想されます。

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